2009 Fiscal Year Annual Research Report
ハイクオリティ環境実現下でのサプライ・チェーンにおける次世代品質管理システム
Project/Area Number |
20510138
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
有薗 育生 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 准教授 (20175988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹本 康彦 県立広島大学, 経営情報学部, 准教授 (70382257)
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Keywords | Taguchiの損失関数 / 品質損失 / 抜取検査 / 情報量基準 / 管理図 / 工程能力指数 / 多期間生産計画 / 内示 |
Research Abstract |
・ 従来の適合・不適合による品質評価とは別に,損失関数による品質損失を評価基準として採用した抜取検査法について考察した.特に,単一ラインによって構成される生産工程だけでなく,ボトルネック工程などを解消するために構成される複数ラインを有する生産工程において製造される製品ロットに対して抜取検査を適用する状況を想定し,その設計について検討した.考察の結果,抜取検査法を定式化し,検査サイズ・合格判定基準よりなる検査方策を与える計算アルゴリズムを開発した.また,検査方策の経済性について考察し,経済的検査方策の策定法を与えた. ・ 品質管理技術の進歩において,製造環境の進歩と同時に品質データからより有益な情報を効率的に抽出するためのデータ解析技術の向上が重要な課題とされている.データ分析の結果に基づく製造プロセスでの異常発生時点の推定は製造プロセスの状態変化の原因究明のための有効な糸口となりうる.本研究では,情報理論を品質管理分野に応用し,これに基づく統計科学的データ解析法の開発を実践し,異常発生時点の推定法に関して1つのアプローチを与えた. ・ サプライ・チェーン環境にある企業間では,内示等の需要情報が事前に通知される場合がある.サプライヤーでは内示に基づき数期間のメーカーの需要に対応するための生産計画を立案する.ただし,需要には不確実性が存在する.このとき,数期間における需要分布を精度良く予測することは難しく,多期間の生産計画を策定する上でリスクの問題が伴う.本研究では,需要情報における平均と分散のみを利用し,多期間生産計画を策定する方法について検討した.このリスクヘッジ手法を不適合品の混入等の品質問題が想定される状況に適用し,その影響について検討することが今後の課題である.
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Research Products
(10 results)