2008 Fiscal Year Annual Research Report
有限グラフ上の探索問題に対する最適意思決定の解析的考察
Project/Area Number |
20510139
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
菊田 健作 University of Hyogo, 経営学部, 教授 (30126487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木庭 淳 兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (90177882)
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Keywords | システム工学 / ネットワーク / 数理工学 / モデル化 / ゲーム理論 |
Research Abstract |
本年度は、探索モデルのうち特にランデブー探索、および。切り替え費用を要するグラフ上の探索を表現する数理モデル等について基礎的研究を行った。自己安定相互排除問題における局所発見不可能な故障のゲーム理論によるモデル化、分析を行った。得られた成果や現在の研究状況等を研究会等で報告・発表した。 1.Infiltration Game:研究協力者V.Baston氏との共同研究による、探索者、侵入者双方の最適戦略に関する研究成果が論文として国際誌に掲載された。従来は、侵入者を点としてモデル化していたが、ここでは、侵入者を幅を持つものとしてモデル化している。侵入者を点としたモデルに対する数理的成果を、侵入者が幅を持つものとしたモデルの分析に応用できることを示している。 2.ランデブー探索:研究協力者W.Ruckle氏と共同研究を行った。探索者が探索環境に関して持っている情報の量が探索戦略に及ぼす影響等について考察した。探索者の最適経路について幾何学的に考察するモデルを分析した。 3.切り替え費用を要するグラフ上の最適探索問題:完全グラフにおいて、切り替え費用や調査費用が高々2つの値しか取り得ない場合に、最適探索戦略が満たすべき必要条件を与えた論文が掲載された。不完全グラフ上の同様の探索問題の研究が当面の課題である。 4.切り替え費用を要するグラフ上の探索ゲーム:完全グラフにおいて、切り替え費用や調査費用が高々2つの値しか取り得ず、しかも調査費用等が確率的に変動する場合の最適解の解析的探究についての成果を国内の研究会で発表した。次に、切り替え費用や調査費用がノードに依存せず一定の場合に、車輪型グラフや関連グラフ上の探索ゲームにおける最適戦略に関する成果を国内の研究会で発表した。調査費用がノードに依存する場合の、簡単なグラフ上のゲームの研究が当面の課題である。
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