2009 Fiscal Year Annual Research Report
有限グラフ上の探索問題に対する最適意思決定の解析的考察
Project/Area Number |
20510139
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
菊田 健作 University of Hyogo, 経営学部, 教授 (30126487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木庭 淳 兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (90177882)
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Keywords | システム工学 / ネットワーク / 数理工学 / モデル化 / ゲーム理論 |
Research Abstract |
本年度は、探索モデルのうち特に切り替え費用を要するグラフ上の探索問題について解析的に解を探求する研究を行った。得られた成果や現在の研究状況等を研究会等で発表した。 1. 切替え費用を要するグラフ上の探索ゲーム(探索者の初期位置が特定されている場合):従来から研究しているモデルであり、前年に引き続き車輪型グラフやそれに似たグラフ上の探索ゲームであって、ノードの調査費用がそれぞれのノードに依存する場合の研究を行った。現在、ノード数が4の場合には成果が得られている。ノード数が5以上の場合の研究方策を検討中である。ベイズ解との関連は検討課題である。また新たに、目標物が2個、探索者が2人の場合の円グラフ上のモデルを研究発表会で提案した。 2. 切替え費用を要するグラフ上の探索ゲーム(探索者の初期位置が特定されていないようなモデル、つまり探索者が任意のノードから探索を開始できるようた探索ゲーム):新しく始めた研究である。探索者の初期位置が対称であるので、上記1のモデルに比較すると、両プレーヤの最適解を予想しやすいといえる。このモデルの最適解を解析的に求める研究を連携研究者であるV. Baston博士と行った。ゲームの値の上限や下限について研究の進展があった。さらにグラフがハミルトンサイクルを含む場合の最適解やゲームの値を探求した。また、このモデルを研究発表会で紹介した。 3. ランデブー探索:前年に引き続き連携研究者のW. Ruckle氏と共同研究を行い、平面上での探索者の最適経路について考察するモデルの研究の仕上げ作業を行った。 4. 引き続き、自己安定相互排除問題における局所発見不可能な故障のゲームモデルの分析を行った。
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