2008 Fiscal Year Annual Research Report
事故・不祥事を未然に防止できる組織-高信頼性組織の条件に関する調査研究-
Project/Area Number |
20510146
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
中西 晶 Meiji University, 経営学部, 教授 (70347277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
歌代 豊 明治大学, 経営学部, 准教授 (80386416)
高木 俊雄 沖縄大学, 法経学部, 講師 (80409482)
星 和樹 愛知産業大学, 経営学部, 講師 (10409485)
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Keywords | 経営学 / 高信頼性組織 / HRO / 事故 / 不祥事 / ヒューマン・エラー / 安心 / 安全 |
Research Abstract |
本研究プロジェクトは、近年の日本企業において多発している事故や不祥事を、高信頼性組織(High Reliability Organization:HRO)の観点から調査研究することを目的としてスタートした。その上で、平成20年度は、(1)既存のHRO研究の整理・分析、(2)参加研究者間でインタビュー調査、アンケート調査、およびフィールドワークの手法の統一、(3)対象企業との予備的なミーティングの3点についての研究計画を構築した。 上述の研究計画の成果としては次の通りである。(1)の既存研究の整理分析については、HRO研究はWeick and Sutcliffe(2001)の著作以来、数多くの調査研究論文や書籍などが発刊されている。また、HROをベースとし、発展させた概念も出現している。そのため本研究プロジェクトでは、さまざまな文献を読み解くとともに、とりわけ重要な研究に関しては翻訳を行った。なぜなら、本研究プロジェクトは、対象企業の協力が不可欠であり、彼/彼女らに研究の全体像を理解してもらう必要があるためである。なお、翻訳された書籍は、現在、翻訳権などの交渉途上であり、締結が完了した後、翻訳書が発刊される予定となっている。次に、(2)についてであるが、平成20年度中にインタビュー調査についてはすでに実施されており、各社担当者と数度の聞き取りを行っている。また、アンケート調査についても部分的ではあるが作成・実施されており、今後、さらに精緻化して本格的に用いる予定となっている。フィールドワークについては、平成21年度で実行する予定である。最後に(3)についてであるが、平成20年度中は、対象企業と1ヶ月から2ヶ月に1度程度の定期ミーティングを開催した。なお、このミーティングにより、平成21年度以降の調査計画について基本的な了解を得ることができている状況となっている。
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