2009 Fiscal Year Annual Research Report
離島の情報孤立化防止のための運航船を用いた無線LANシステムに関する研究
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20510166
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
浦上 美佐子 Oshima National College of Maritime Technology, 情報工学科, 准教授 (30280457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 敬治 独立行政法人国立高等専門学校機構大島商船高等専門学校, 商船学科(練習船大島丸), 准教授(船長) (80342559)
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Keywords | 情報孤立化 / 無線LAN / 災害時情報伝達 / 離島 / 船舶 |
Research Abstract |
研究では、災害時に情報孤立化が問題視されている中山間地等の集落点在地坂と同様の条件を持つ離島に主眼を置く。離島付近を航行する運航船に無線LANを導入し、船舶と離島間とで情報伝達を行うことで、離島の情報孤立化防止を目的とする通信システムを提案する。さらに、計算機シミュレーションと実証実験との評価を行う。平成21年度は、平成20年度実施内容を発展させ、以下に示すことを実施した。 (1)離島と運航船との通信ネットワークモデルを作成し、計算機シミュレーションを行うことで、通信利用状態を定量的に示す準備を進めた。さらに、離島と運航船との無線LANフィールド実験を実施し、本通信システムの特性調査と効果検証を行い、実用化に向けて改良を行う。具体的には、昨年度行った計算機シミュレーションによる離島と船舶との通信システムの検討と評価により得られた結果と、フィールド実験結果との比較、船間距離や船体運動の変化への対応、アンテナやルータの組合せ等について、実際の通信品質について評価・検証することができた。この結果を踏まえて、ネットワークモデルの改良を行った。 (2)離島と運航船との通信可能区間をGISを用いて自動的に表示できるプログラムの開発を進めた。昨年度までに、離島と運航船との通信可能区間を確認しやすいように、GISを用いて自動的に表示できるプログラムを試作した。しかし、離島のような中山間地域の建物情報等は、GISのベースマップや市販の数値地図にも掲載されていないことが多いため現地調査が必要であった。従って、モデル地区である山口県周防大島町(屋代島)の全避難所を視察し、運航船状況も視察した。これらの視察によって収集した情報を可視化するプログラムを開発した。加えて、このGIS上には、通信区間だけではなく、住民データ、必要救援物資データなど、送受信データからGIS上に自動的に表示させるプログラムに応用可能となるような仕様としているため、これらの情報も可視化できる機能も試作した。
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Research Products
(2 results)