2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20510171
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上田 誠也 The University of Tokyo, 地震研究所, 名誉教授 (60011459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上嶋 誠 東京大学, 地震研究所, 准教授 (70242154)
鴨川 仁 東京学芸大学, 教育学部, 助教 (00329111)
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Keywords | 地震 / 先行現象 / 地球電磁気 / 破壊 / すべり |
Research Abstract |
地震予知研究は1960年代以降、国家的規模で進められ、一定の成果は上げてきたが、地震短期予知は、いまだにその目途すら明らかではない。短期予知に必要な地震先行現象については、いくつかの基本的問題が未解決なのである。本年度では地震電磁信号に関してめ基本的問題をTectonophysics誌で論じ、地震電気信号が地震に先行して発生するのに、はるかに重大なストレス変化である地震時にはなぜ発生しないのか、逆に先行信号の発生時にはなぜ何もストレス変化が観測されないのか、岩石破壊実験では高周波電磁波が観測されるのに地震時に観測されないのはなぜか、地震時にはいかなる電磁信号が期待されるのか、などについて考察を進めた。このため、強力な人工電流を地中に放出して、地震発生との関係を研究しているキルギス国際実験所を訪問し、討論をおこない、有用な情報を得た。一方、この間に我が国の研究者により、岩手一宮城地震の際に、地震発生時にはpiezo磁気効果と解釈されるごく微少な磁場変動しか観測されないことが示された。これらの事実は、地震時の断層運動が破壊を伴わない、すべりであろうという我々の見解を支持するものであろう。 一方、地震現象を臨界現象(2次相転移)として短期的に捉えるための新しい時間概念(Natural Time)による時系列解析法を2002年伊豆諸島の群発活動に応用し、その成果はJour.Geophys.Resに出版され、ルーマニア国で開催されたE鵬EV(地震・火山の電磁気的研究国際作業委員会)においても発表された。また、Natural Time解析により、地震発生時の予測精度を著しく高めるギリシャの研究成果を現地研究者と共同研究し、その成果をEOS誌に紹介した。さらに、最近注目を集めつつあるフランスの地震信号探知人工衛星に関しても、そのデータ解析を、フランス側研究者と共同で開始した
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Research Products
(4 results)