2009 Fiscal Year Annual Research Report
地中ワイヤレス通信を用いた斜面崩壊予知モニタリング用センシングモジュールの研究
Project/Area Number |
20510180
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田中 克彦 Ritsumeikan University, 総合理工学研究機構, 教授 (00367997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 進 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 教授 (20278493)
深川 良一 立命館大学, 理工学部, 教授 (20127129)
酒匂 一成 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 准教授 (20388143)
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Keywords | 斜面崩壊予知 / 超音波 / 地中水分 / 地下水位 |
Research Abstract |
本研究では降雨による斜面崩壊の予知をモニタリングするためにワイヤレス複合センシングモジュールの構築を目標にしており、初年度は超音波による土中の水分・水位の同時センシング技術を開発した。今年度は地中ワイヤレスモニタリングシステムを構築するために、センシング機能の向上を図るとともに、このセンシング機能と地中ワイヤレス通信機能を集積した地中埋設型モジュールの設計と製作を行った。 1.超音波による水分・水位のセンシング技術 検出器は中空の超音波導波管と一端に設置した超音波トランスデューサ(超音波送受信兼用器)で構成されている。モジュールの小型化には導波管の短尺化が課題であり、40kHzでも20cm以下の長さで検出が可能になった。また、屋外で計測する場合測定値が周囲温度の影響を強く受けるため、温度補正が重要である。温度補正技術を開発し、20cmの短尺導波管でも補正が可能になった。 2.地中埋設型モジュールの設計・製作 モジュールは地中ワイヤレス通信回路、アンテナ、超音波水分水位検出器、地中温度センサ、傾斜検出用加速度センサ、測定回路、インターフェイス回路と電池で構成し、これらを防水ボックスに収納した。地中ワイヤレス通信には坂田電気製の電磁波(8.5kHz)通信器を用いた。電磁波への影響を避けるためにプラスチック製の導波管を用い、回路部品のレイアウトにも配慮した。製作したモジュールの機能評価を次年度に行う。
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