2010 Fiscal Year Annual Research Report
地中ワイヤレス通信を用いた斜面崩壊予知モニタリング用センシングモジュールの研究
Project/Area Number |
20510180
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田中 克彦 立命館大学, 総合理工学研究機構, 教授 (00367997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 進 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 教授 (20278493)
深川 良一 立命館大学, 理工学部, 教授 (20127129)
酒匂 一成 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 准教授 (20388143)
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Keywords | 斜面崩壊予知 / 超音波 / 地中水分 / 地下水位 / ワイヤレスセンシング |
Research Abstract |
本研究では降雨による斜面崩壊を予知するためのモニタリングに向けて、ワイヤレス複合センシングモジュールの構築を目的にしており、初年度は超音波による土中の水分・水位の同時検出の基礎技術の確立、2年目は地中ワイヤレス通信機能とセンシング機能を集積した地中埋設型モジュールの設計と製作を行った。3年目(最終年度)は検出方法の更なる改良と作製したモジュールの機能評価を行った。 モジュールは、地中ワイヤレス通信回路、アンテナ、超音波水分・水位検出器、地中温度センサ、傾斜検出用加速度センサ、測定回路、インターフェイス回路、電池で構成し、これらを防水ボックスに収納した。地中ワイヤレス通信には坂田電機製の電磁波送受信器(8.5KHz)の既製品を転用した。 超音波による水分・水位計測値の温度補正法として、前年度の2個の導波管検出器を用いるダミーペア方式に代えて、1個の導波管検出器で導波管の途中の部分反射を利用して温度補正を行う方式を新たに提案した。また、この方式で超音波の駆動周波数効果(40~300kHz)を調べ、導波管を20cmに短尺化しても95KHzで精度よく測れることを確認した。以上の温度補正方式の改良と超音波の高周波化により、検出導波管の1本化と短尺化を行い、超音波検出部の小型化を図った。 モジュールを地中深さ1mに埋設して、地上の通信可能距離を調べた結果、モジュールから25m離れた距離まで通信が可能であった。モジュールを用いて、地中水分・水位計測、傾斜計測、温度計測の複合センシングと地中ワイヤレス通信機能を確認し、これまでの有線による測定と同様の計測データを得ることができた。
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Research Products
(8 results)