2010 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム情報に基づくビフィズス菌の革新的遺伝子操作技術の開発
Project/Area Number |
20510189
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
鈴木 徹 岐阜大学, 連合農学研究科, 教授 (20235972)
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Keywords | Bifidobacterium longum / 遺伝子破壊 / 温度感受性プラスミド / Bifidobacterium adolescentis / 相同組換え |
Research Abstract |
本年度は、4)相同組み換えによる遺伝子破壊法の開発、に取り組む。これまでにおこなった2)最小培地の開発、3)安定な選択マーカの確立の研究の結果から温度感受性シャトルベクターの構築に成功した。これを用いて、2回相同組み替えによる遺伝子破壊を繰り返し複数の遺伝子を対象にして行う方法論を確立することを目的とした。 シャトルベクターpKKT427をもとに、そのビフィズス菌アンプリコン部分を、Error Prone PCR法で増幅する事により、rep遺伝子上に変異を導入した。その結果、30℃では正常に複製できるが、42℃では複製できない変異型プラスミドpKO371を取得した。これを用いて二回組換え型の相同組み換えによる遺伝子破壊法を構築した。 選択マーカとしては、ピリミジン合成経路の遺伝子、pyrE、遺伝子の破壊株を構築した。本遺伝子は、Uracil等のピリミジン成分を含まない最小培地では必須遺伝子であり、正の選択マーカとして機能する一方、ピリミジンの前駆体であるオロチン酸のアナログ化合物である5-フルオロオロチン酸を培地に加えた場合、これを毒性の5-フルオロウラシルに変換するため、負の選択マーカとしてはたらくため、pyrEの形質転換体のみを選択することができるため、ポジ/ネガ双方向の選択マーカとして活用できる事が期待される。 ゲノム配列に基づき、pyrE遺伝子の上流と下流部分をPCRで増幅したノックアウトカセットを作成し、Bifidobacterium longum 105-A株に導入し、5-FOA、ウラシルを加えた培地で選択したところ、予想どおりのpyrE欠失変異体をえる事が出来た。これを用いて、確かにポジ/ネガ双方向の選択が出来る事を確認した。
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[Journal Article] Bifidobacteria can protect from enteropathogenic infection through production of acetate.2011
Author(s)
Fukuda, S., H.Toh, K.Hase, K.Oshima, Y.Nakanishi, K.Yoshimura, T.Tobe, J.M.Clarke, D.L.Topping, T.Suzuki, T.D.Taylor, K.Itoh, J.Kikuchi, H.Morita, M.Hattori, H.Ohno.
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Journal Title
Nature
Volume: 469
Pages: 543-547
Peer Reviewed
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