2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20510219
|
Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
西川 潮 National Institute for Environmental Studies, 環境リスク研究センター, 研究員 (00391136)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 典子 北海道大学, 水産科学研究院, COE博士研究員 (20374704)
|
Keywords | 保全生態学 / 生態系管理 / 外来生物 |
Research Abstract |
本研究では、特定外来生物シグナルザリガニ(ウチダザリガニ、タンカイザリガニ)を対象として、1)集団遺伝解析に有用なシグナルザリガニのマイクロサテライト・マーカーを5〜8遺伝子座開発する、2)マイクロサテライト・マーカーに基づく集団遺伝解析から、日本全国のシグナルザリガニ侵入個体群の分布拡大パタンを明らかにする、3)国内外のシグナルザリガニ個体群の遺伝的特性データベースを作成する、4)釧路湿原の達古武湖を対象として、シグナルザリガニの駆除を有効に進めるための管理ユニット(駆除ユニット)の策定を行う。 シグナルザリガニのゲノムを平滑末端制限酵素(Rsal、HaeIIIなど)で切断し、磁気ビーズ法により、繰り返し配列を含む断片を選んだ後、クローニングを経て塩基配列を解読した。その後、各配列に対してPCRプライマーの設計を行い、温度やゲノム濃度を変えてPCR増幅に最適な条件を探索した。PCR増幅ができたプライマーセットについては、蛍光プライマーによって標的領域を増幅し、ジェネティックアナライザー上で多型の有無を確認した。 その結果、ゲノム由来の約500クローンより、マイクロサテライトマーカーが設計可能な31配列を得た。PCRでは11座で増幅が確認され、そのうち9座については蛍光PCRを行った。多型が確認できたものは1座(SMS1-3)で、多型が認められない座が3座あった。その他の座については、非特異的増幅などによって今までのところ対立遺伝子が確認できていない。 今後、PCR増幅ができなかった配列に対して、再度プライマーを設計し増幅を試みる。また、PCRはできたものの、蛍光PCRは未確認の遺伝子座については、蛍光PCRと多型の確認を進める予定である。
|
Research Products
(4 results)