2009 Fiscal Year Annual Research Report
フィリピン南部の武力紛争:紛争当事者の動向分析を中心に
Project/Area Number |
20510231
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石井 正子 Osaka University, グローバルコラボレーションセンター, 特任准教授 (40353453)
|
Keywords | 地域研究 / フィリピン / 紛争 / イスラム |
Research Abstract |
次の3つの紛争アクターに関して、次の調査を実施した。 1. MILF (1) MILFの和平交渉代表メンバーであるIqbal氏の会見インタビューの場に出席し、2009年12月から再会された和平交渉の進捗状況に関する情報収集を行った。昨年末に和平交渉が再開されたが、政府とMILFとの間の信頼醸成は形成されておらず、2010年選挙後に新政権が誕生するまで、大きな進展がないことが予想されていることが分かった。 (2) ミンダナオ島サランガニ州のMILFのメンバーにインタビューを行い、動向調査を行った。 2. MILF Council of 15 (1) サランガニ州のCouncil of 15側の元MNLFのフィールドオフィサーにインタビューを行い、動向調査を行った。Council of 15としての活動はすでに停止しているが、Council of 15の設立後、今日にいたるまで、ミスワリ派の政治差配に対する不信が形成されていることを確認した。 3. MNLFミスワリ派 (1) MNLFのNUSO (National Urban Special Operation)の将官にインタビューを行った。また、2名のコマンダーにインタビューを行い、動向調査を行った。3月18日のMNLF発足記念日には、サランガニ州南コタバト州ティボリ町にあるMNLFのキャンプを訪れ、状況を観察した。2010年5月にミスワリはスル州の知事選に出馬する。選挙を目前にして、MNLFミスワリ派と全国的な政党とのあいだで様ざまな交渉が行われていることが確認された。
|
Research Products
(3 results)