2008 Fiscal Year Annual Research Report
裁判員制度と犯罪被害者参加制度の新設下での死刑存廃論の倫理学的研究
Project/Area Number |
20520005
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
平田 俊博 Yamagata University, 地域教育文化学部, 教授 (60113974)
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Keywords | 死刑存廃論 / 裁判員制度 / 犯罪被害者制度 / カント倫理學 / 近代倫理の3様態 / 国民的合意 |
Research Abstract |
研究の目的は、死刑制度の是非について現代の日本において、どのようにして国民的合意が可能か、をカント倫理学の基本理念に立脚して、市民レベルで究明しようとすることである。 1) 死刑存廃論、裁判員制度、犯罪被害者制度のそれぞれに関する、現在の日本での最新研究動向と、基本文献を調査して購入し、分析した。そのために東洋大学文学部(5/17-18)、文京学院大学(地球システム・倫理学会第4回大会、7/18-20)1回、札幌市かでる2・7(日本臨床死生学会第14回大会、9/04上08)、三重大学(平成20年度日本教育大学協会研究集会、10/23-26)各1回、都合4回出張して、国内の各大学などにおける学会や研究会にも参加し、同時に国内の研究者と意見を交換した。 2) 死刑存廃論、裁判員制度、犯罪被害者制度のそれぞれに関する、現在の英国での最新研究動向と、基本文献を調査して購入し、分析した。英国出張(3/21-31)については平山形大学内の経費で、オックスフォード大学リンカーン・カレッジでの研究集会に参加し発表して、英国、米国当ドイツの研究者らと意見を交換した。 3) 従来の研究テーマである「カント倫理学の研究」の成果に依拠して当国内外の諸学会での発表を通じて、近代倫理の3様態が本研究課題の方法論的視座として有効かどうかを検証した。 4) 平成20年度の研究成果をまとめて、中間報告書を作成している。
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