2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
Causes in the Middle Period of Plato's Philosophy and its Influence on Later Period
Project/Area Number |
20520013
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Philosophy/Ethics
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
IMAIZUMI Tomoyuki Mie University, 人文学部, 教授 (30322978)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2011
|
Keywords | プラトン / 『パイドン』 / 原因 |
Research Abstract |
本研究は、「それ自体として独立のもの」、すなわちイデアが存在することを前提し、この世界の事物の成立をイデアとの関与で説明する、プラトン中期の著作『パイドン』の「イデア原因説」の内実を見極めるとともに、その考え方が、後期の始まりに位置する『テアイテトス』にどの程度影響しているかを検討することを目的とする。平成17-19年度には、科学研究費の助成を受けて『テアイテトス』の認識論を研究してきた。『テアイテトス』は、「それ自体として独立なもの」を排除した上で議論が展開されているという点で、『パイドン』と対照的な関係にある著作である。したがって、『パイドン』の原因説を検討することによって『テアイテトス』の議論の意義が逆に照らし出されることも期待され、その意味で本研究は、これまで行ってきた『テアイテトス』研究を補完することも意図している。
|