2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520035
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
薄井 俊二 埼玉大学, 教育学部, 教授 (90185009)
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Keywords | 地理書 / 漢書地理志 / 風土記 / 国文学 / 中国哲学 |
Research Abstract |
本研究は、古代から中世に至る期間に、日本と中国の双方で盛んに行われた、地理書編纂の諸相を比較検討し、日本と中国における地理的な世界把握の様相と、その交流の有様について明らかにしようとするものである。なお本研究には、四名の連携研究者がいる。 H22年度は、三年間の研究のまとめにあたる。下記の1~4の内容で研究を進めた。 1.中国の地理書・山岳地誌の基礎研究 ・唐代に書かれた山岳地誌「天台山記」について、校勘訳注作業を完成させ、文献学的な基礎研究とともに公刊した(『天台山記の研究』)。 ・天台山に関わる詩文の検討を行い、成果の一部を公刊した(「天台山記の詩歌(其三)」「同(其四)」)。 ・薄井が10月に河南省の嵩山に出張して現地調査を行い、資料蒐集をした。 ・一昨年の衡山と昨年の茅山についての調査報告を公刊した(「中国の山岳と宗教見聞記[その3]」。 2.中国地理書の日本伝来の様相の検討 ・日本国見在書目録所収の地理書についての検討を進めた。 3.日本の地理書・山岳地誌・寺院誌の検討 ・地理書については連携研究者の飯泉を中心に検討を進め、その成果の一部を公刊した。 4.これまでの研究のまとめを、「研究成果報告書」としてまとめた。その一部を公刊する予定で準備している。
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Research Products
(3 results)