2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520057
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
山崎 亮 島根大学, 法文学部, 教授 (40191275)
|
Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
|
Keywords | 宗教学 / 社会学年報学派 / デュルケーム / 『宗教生活の基本形態』 |
Research Abstract |
共同作業に基づく社会学年報学派の宗教研究の全体像を明らかにし、その宗教学史的意義の再検討を目的とする本研究において、本年度は、これまでの研究成果をふまえ、学派の宗教研究の集大成たる『宗教生活の基本形態』(1912)の細密な読解に取り組んだ。その結果、本書は学派の宗教研究に共通する共時的・動態的な視点に立脚し、また素材となる文献の選択や研究の内容についても、同様に学派に共通の枠組が大きく作用していることが確認された。この検討作業の副次的な成果として、古野清人の1930年代の邦訳以来、ほぼ80年ぶりの『宗教生活の基本形態』新訳の作業を進めることができ、2013年中には出版できる見通しである。 また9月21日から26日にかけて、パリの国立図書館(BNF)にて、社会学年報学派の宗教研究に関する従来の研究の検討の一環として、すでに稀覯本となっている初期のEtudes durkheimiennes (1977-94)を調査した。第一期(1977-84)の同誌には、Philippe Besnardが中心となって、社会学年報学派に関わる未公刊のテクストの発掘に努めるなど、貴重な成果が含まれている。第二期(1989-1994)は、アメリカのRobert Alun Jonesが中心となって公刊されたもので、この調査を通じて社会学年報学派の宗教研究に関する当時の研究状況が俯瞰できた。 3月には、これまで公表した研究成果とともに、IMECのFonds MaussおよびBNF等での調査結果の一部も附録として収録した、インフォーマルな報告書を作成した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|