2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520121
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊東 信宏 Osaka University, 文学研究科, 准教授 (20221773)
|
Keywords | リゲティ / 中東欧音楽 / ル・グラン・マカーブル / ハンガリー / ルーマニア / バルカン半島の音楽 |
Research Abstract |
平成20年度は、まずリゲティの作品に関する基礎的資料(楽譜・音源資料、文献資料など)を収集し、その整理と読解を行なった。また、過去に行なったリゲティへのインタビューを書き起し、原稿として公開した(下記の著書の第8章)。そして、本研究の中心的研究対象であるリゲティ唯一のオペラ《ル・グラン・マカーブル》が日本で初演されたのに際し、新聞からの依頼に応えてレビューを執筆した。 また平成20年12月には、ウィーン(オーストリア)、およびソフィア、サンダンスキ(ブルガリア)などにおいて、リゲティに関する資料調査を行なう一方、中東欧民俗音楽の調査を行なった。 これらの成果のうち最も大きいものは、3月末に公刊された著書『中東欧音楽の回路』(岩波書店)である。また口頭発表としては、昨年10月の日本音楽学会全国大会においてパネリストの一人として東欧民俗音楽の現在について小さな報告を行なった。同じく3月末に開催された人間文化研究機構連携研究「ユーラシアと日本」国際シンポジウムでは、昨年12月の調査報告も行なった。 その他、リゲティのいくつかの作品について分析を行ない、来年度以降の研究の基礎的知見を得た。
|