2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520142
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
冨田 美香 Ritsumeikan University, 映像学部, 准教授 (30330004)
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Keywords | 芸術諸学 / 映画学 / 表象文化論 / アーカイヴ / 大衆文化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1)昭和初期の家庭で享受された豊穣な映像文化の様相を明らかにするとともに、2)京都における映像文化アーカイヴの一端に、現代の映像文化の原点ともいえる小型映画でのホーム・ムービーの受容様相を加えるべく、4)小型映画フィルムの保存および復元方法の提案・実践を行い、4)今後の小型映画文化アーカイヴの基礎を築くことにある。具体的には、5年の研究期間内に、以下(1)(2)の2種コレクションを主な対象としたうえで、(1)~(6)を明らかにする。 (1)昭和初期の京都ならびに京都の映画文化状況を写した小型映画40本 (2)大正期から昭和初期にかけての9.5mm作品200本 (1)フィルムの状態と特徴、(2)フィルムのカタロギング方法とカタロギングの完成、(3)小型映画文化(フィルムならびに受容形態)の復元方法と保存方法、(4)媒体変換(テレシネ)による映像情報の複製方法、(5)作品内容と評価に関する文化的調査、(6)国内での小型映画文化保存の現状。 平成21年度は研究計画と前年度の基礎調査をベースに、以下1-3の研究活動を実施し、アーカイヴに必要な機材・知識の整備、昭和初期の京都の失われた景観をおさめた映像の発掘と復元、および普及をおこなった。 1.上記(1)(2)のコレクションを対象にしたフィルムの状態と特徴調査、カタロギング。 2.国内での小型映画文化保存の現状調査と資料渉猟。 3.成果発表の一環として、小型映画の特徴とアーカイヴに関する授業やワークショップと上映・講演会の開催。 これにより次年度は、1.のカタロギングの完成、多様な複製方法の検証、作品内容および製作者の調査、を平行して実施できる体制を整えることができ、確実に研究を推進できる計画である。
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Research Products
(7 results)