2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520147
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
三村 泰臣 広島工業大学, 環境学部, 教授 (60289262)
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Keywords | 白い布 / 練供養 / 備後神楽 / 備後五行祭 / 山ノ神祭 |
Research Abstract |
民間人が暮らしの中で表象してきた表象芸術の一つに民間神楽がある。環瀬戸内海の民間神楽には、まだよく認識されていないが東アジアの表象芸術と重なりあう点が多々観察できる。その一つが「白い木綿布」である。この白い木綿布は東アジアの民間祭祀でもよく使用されている。本研究は東アジアの民間祭祀に使われる白い布の、使用分布・使用方法・使用目的を、日中韓の特定領域(長江中流域三角地帯、山東半島、朝鮮半島、環瀬戸内海の四領域)でフィールド調査し、それを比較考察し、日本の表象芸術が東アジアの表象芸術と連携しながら成立・展開したことを実証することを目的とする。 平成22年度は日本の民間神楽(主として瀬戸内)と朝鮮半島の調査をおこなった。4/27二十五菩薩練供養(山口県周防大島町)、5/29大仙供養田植(広島県庄原市)、6/6伊吹島神楽(香川県善通寺市)、9/15~19珍島と済州島(韓国)、9/26備後荒神祭(尾道市御調町)、10/12湯立神楽(香川県満濃町)、10/23五行祭(広島県世羅町上安田)、10/24荒神祭(尾道市木ノ庄町市原)、11/2井永荒神祭(府中市上下町)、11/23五行祭(東広島市豊栄町清武)、11/28備後田尻荒神神楽(福山市田尻町)、12/5山固め神事(山口県須川)、3/5立川神楽(愛媛県愛媛県喜多郡内子町)、3/20小国荒神祭(世羅郡世羅町小国)3/24伊予神楽(愛媛県宇和島市吉田町立間)等の調査を行った。これらの調査で白い布が民間神楽に多く取り入れられ、死者を祀る日本の民俗のなかにも組み込まれていることを確認した。また9/4日本宗教学会(東洋大)で本研究に関する研究発表を行った。
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