2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520159
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
弓削 繁 岐阜大学, 教育学部, 教授 (10127798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 幸夫 東海学園大学, 人文学部, 教授 (50249299)
榊原 千鶴 名古屋大学, 文学研究科, 助教 (50313979)
小助川 元太 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (30353311)
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Keywords | 月庵酔醒記 / 一色直朝 / 注釈 / 文化継承 / 中世文学 / 戦国末期 |
Research Abstract |
本研究は古河公方足利晴氏・義氏に仕えた一色直朝(月庵)が著述・編纂した『月庵酔醒記』の注釈、典拠研究をとおして、東国武将の文化継承の実態を解明し、戦国末期における「知識」(集積)の意味を問おうとするものである。 本年度はまず、20年度、21年度に引き続き『酔醒記』の注釈、典拠研究を推し進め、5月に注釈書『月庵酔醒記(下)』(三弥井書店)を公刊した。116頁の本文に対して190頁もの補注を付すことからも明らかなとおり、月庵の「知識」の由来とその特質が、かなり詳細に、具体的に解き明かされたものと思われる。 そして、このような基礎的研究を踏まえ、本年度は研究発表を中心とする研究会を4回開催(1回4時間、南山大学人文学部会議室)し、研究課題の解明に努めてきた。 第1回(7月3日) 小林幸夫「『月庵酔醒記』-古河公方の文化サロン-佐々木雷太(研究協力者)「『雲玉和歌抄』・『月庵酔醒記』と謡曲-室町中後期の東国武家歌人の謡曲受容について-」 第2回(10月9日) 辻本祐成(研究協力者)「歌人としての月庵と『月庵酔醒記』」徳竹由明(研究協力者)「富士の根方の法華宗の夢」 第3回(12月4日) 弓削繁「『月庵酔醒記』の『無名抄』依拠記事をめぐって」佐々木雷太(研究協力者)「『月庵酔醒記』と「法華直談」」 第4回(2月19日) 小助川元太「『月庵酔醒記』の<政道><後鳥羽院番鍛冶次第>服部幸造(研究協力者)「『月庵酔醒記』にみえる近世的なるもの」
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Research Products
(8 results)