2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520174
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
せん 満江 Kyorin University, 外国語学部, 教授 (90206657)
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Keywords | 日本漢文 / 日本漢詩 / 日中文化交流 / 朝鮮通信使 / 比較文学 |
Research Abstract |
新井白石の『陶情詩集』全百首に詳細な訳注を施すため、7回(於二松学舎大学・湯島聖堂・お茶の水女子大学)の会合と2回の合宿(於京都・犬山)を実施した。すでに訳注ができていた8首を除き、作品番号009より049まで、計41首の詩に訳注を施すことができた。構成員の役割分担は以下のとおり。 石川忠久(連携研究者):全体の監修/市川桃子(連携研究者):漢語大詞典及び『唐詩選』・『古文真宝(前集)』の調査/せん満江(研究代表者):大漢和辞典及び『三体詩』の調査/三上英司(連携研究者):各詩の背景及び『聯珠詩格』の調査/遠藤星希(研究協力者):『石倉歴代詩選』の調査及びデータベース作成/大戸温子(研究協力者):漢語大詞典及び『文選』・『玉台新詠』の調査とデータベース作成/高芝麻子(研究協力者):大漢和辞典及び『瀛奎律髄』の調査とデータベース作成/森岡ゆかり(研究協力者):『古文真宝(前集)』のデータベース校勘及び専門的知識の提供 若き白石がいかなる漢籍を見て漢詩を作ったかを探るため、当時すでに舶来していたと思われる漢籍として、いくつかを選び、『唐詩選』・『古文真宝(前集)』・『三体詩』(の詠物)については、データベースを作成して、白石詩におけるそれぞれの用例を調べた。 いままで調査したところでは、先行研究による、唐詩以上に宋詩の影響が大きいという傾向を確認しつつあり、さらに、白石は『唐詩選』を見ていなかった可能性があることを認めつつある。
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