2009 Fiscal Year Annual Research Report
児童文学・絵本の創作・伝達に関わる実践的活動とその基礎となる作品分析の研究
Project/Area Number |
20520191
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Research Institution | Baika Women's University |
Principal Investigator |
香曽我部 秀幸 Baika Women's University, 文化表現学部, 教授 (70460946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 康子 梅花女子大学, 文化表現学部, 教授 (60299005)
鵜野 祐介 梅花女子大学, 文化表現学部, 教授 (10269970)
田中 裕之 梅花女子大学, 文化表現学部, 教授 (20268478)
近藤 眞理子 梅花女子大学, 文化表現学部, 教授 (70234953)
藤井 奈津子 梅花女子大学, 文化表現学部, 教授 (50521639)
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Keywords | 児童文学 / 絵本 / 創作 / 読み聞かせ / おはなし会 / 紙芝居 / 昔話 / こども |
Research Abstract |
児童文学・絵本の創作・伝達に関わる実践的活動として、下記のような実践を行った。 (1)創作絵本制作展学生による創作絵本の原画と絵本を展示した。2009/9/18~20於:大阪府豊中市千里文化センター「コラボ」、2009/11/21~22於:梅花女子大学、2010/2/11~16於:大阪府茨木市立ギャラリー (2)創作絵本制作に関する研修学生等を対象とした絵本作家を招いてのワークショップを行った。2009/9/26絵本作家・長谷川義史氏によるワークショップ「絵本をよんでガラス絵を描こう!」於:梅花女子大学 (3)伝達こどもを対象としたおはなし会梅花幼稚園、茨木市立豊川小学校、茨木市子育て支援センター(森の広場、ふくろう広場、あいあい広場)において、こども(0~3歳児、幼稚園児、小学生)を対象としたおはなし会を、学生を中心として実施。これらの活動は、「文庫活動の理論と実習」の授業の一部及び課外活動として行われた。 (4)伝達こどもを視野に入れた伝達教材の作成と実演「児童文学ワークショップ」、「近代以前日本児童文学作品研究」の授業で、昔話や古典をこどもを意識して再話し、紙芝居やペープサートなどを作成し、実演する活動を実施した。 また、これらの実践的活動の基礎となる作品分析の研究を各分野において行い、著作や論文に発表した。中でも、研究代表者が中心となった著書『大正期の絵本絵雑誌の研究-一少年のコレクションを通して-』(三宅興子・香曽我部秀幸編、翰林書房、2009)は、「第31回日本出版学会賞・奨励賞」を受賞した。 これらの実践活動と基礎研究の成果は、梅花女子大学文化表現学部児童文学科の学生の中で、児童文学・絵本に抱いていた興味関心をさらに拡大させた。また、作品を理解し味わうこと、物語や絵本の創作をすること、こどもたちにその面白さを伝えることに主体的に取り組み、実践することに現れている。2009年度において、それらの傾向は明確に見られ、2010年度から展開する心理こども学部こども学科の教育への示唆が得られたと言える。
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