2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520248
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
松本 靖彦 Tokyo University of Science, 理工学部・教養, 准教授 (10343568)
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Keywords | 英文学 / ディケンズ |
Research Abstract |
平成20年度は以下のような具体的な成果が得られた。 1上半期に『オリバー・トゥイスト』、『骨董屋』の2作品を精査し、綿密な研究ノートを作成することができた。このノートおよび先行研究を元に考察をすすめた結果、主に『骨董屋』の中心的主題とヴィクトリア朝にも流行していた活人画(tableaux vivants)との関係について新しい知見が得られた。 2上述の知見を元に『骨董屋』を論じた論考、「見世物小屋としての『骨董屋』と人形の死に様」という論考を作成することができた。(同論考は平成21年5月30日、31日、東京大学に於いて開催される同学会第81回全国大会にて発表予定。) 4下半期に『バーナビー・ラッジ』のテキストを精査し、綿密な研究ノートを作成することができた。このノート及び先行研究を元に考察をすすめた結果、同作品における装飾の位置づけと『二都物語』におけるそれとの間に共通点を見出すに至った。 5線描の芸術であるカリカチュアや視覚芸術に関する貴重な資料や論考を収集することができ、それらの資料を精査することで、論点を例証する個所を発見することができた。 6いくつかの作品に共通する「線を引く」という主題について考察を深めることができた。
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