2011 Fiscal Year Annual Research Report
十六世紀イギリスの大学演劇文化とその商業演劇的展開に関する研究
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20520256
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
井出 新 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30193460)
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Keywords | 英米文学 / 文学一般 / 西洋史 |
Research Abstract |
平成23年度において実施した研究の成果は以下の通りである。 (1)ケンブリッジとオクスフォードの大学出身学生が執筆した演劇や散文を主な史料として用いながらロンドンにおいて彼らが職業劇団に関わり、都市文化を変えていく様子を論文として纏め、『ロンドン物語:メトロポリスを巡るイギリス文学の700年』の一章として発表した。 (2)ノリッジにあるノーフォーク記録文書館において史料を調査した。とりわけ地方都市と学寮との密接な関係だけでなく、人物同士の関係をも解明することのできる1570年代のケンブリッジ大学史料についての考察を行い、現在、論文に纏めている。 (3)ロンドンの商業演劇を保護していた枢密院顧問官や枢密院の議事録について調査を行うとともに、二次文献の渉猟を行い、とりわけ枢密院と強い関係があったことで知られる劇作家たちが、どのように大学演劇文化の商業演劇的展開に関わったかを考察した。事例研究を通して枢密院庇護の一つの実態を明らかにする論文を執筆し、その成果を学会論文集に発表の予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以前から積み重ねてきた研究成果によって、大きな全体図が明らかになってきたため、各年のゴールが計画的に立てられるようになったことが、大きな理由であると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究が歴史的な史料によって大学演劇文化の商業演劇的展開を裏付けることを目指す限り、今後も新たな事実を教えてくれるような古文書や史料の調査は継続しなければならず、基本的には同じ方策によって研究を推進していく予定である。
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Research Products
(1 results)