2010 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ独立・建国神話の構築と南北戦争以前期の大衆文化受容との関連についての研究
Project/Area Number |
20520259
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
白川 恵子 同志社大学, 文学部, 准教授 (10388035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 以知郎 同志社大学, 文学部, 教授 (90097858)
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Keywords | 米文学 / 建国神話 / アメリカ独立革命 / ロマンス / 大衆文学 / 共和政期 / 南北戦争以前期 / 英雄伝説、伝記 |
Research Abstract |
本研究は、アメリカ独立革命期の建国神話がいかに構築され、それが共和政期および、その後の南北戦争以前期(文学史上のアメリカ・ルネサンス期と重なる)の文化の中で、いかに表象され、受容されてきたのかを考察するものであり、今年度は、その3年目にあたる。 平成22年には、特に、(1)国璽制定プロセスと領土拡大に伴うアメリカ建国神話と先住民との関係、(2)南北戦争前期の都市発展から見る建国の理念の矛盾、(3)環大西洋的視座から見たアメリカ独立と神話構築への再評価、(4)共和政期における親英意識の表象と糊塗に関する考察が行われた。また、以下(次頁)に掲載した研究成果以外にも、(5)権威への反逆としての説教、具体的には、Eden BurroughsとStephen Burroughs父子による説教の比較とその成立の背景、および(6)James Fenimore Cooperの海洋ロマンス群の生成に関する分析が、報告書として発表されたこともつけ加えておきたい。なお、バロウズ『回想録』、ジョン・ブラウンの反乱の影響(建国神話と奴隷解放神話の相関)、クーパーの他作品The Red Rover、Homeward Bound、Home as Found、Water-Witchについては、引き続き考察中である。
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Research Products
(4 results)