2008 Fiscal Year Annual Research Report
中世異界夢文学と黙示文学との比較研究を基盤とした異界図像集作成
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20520269
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| Research Institution | Fukuoka Dental College |
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Principal Investigator |
壬生 正博 Fukuoka Dental College, 歯学部, 教授 (30249784)
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| Keywords | 英米文学 / 異界研究 / 中世夢幻視文学 / 聖書 / 外典 / 偽典 / 写本図像(細密画) |
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| Research Abstract |
本年度の主たる研究成果は、海外出張により、種々の写本調査ができたことである。研究成果は、中間報告として学術雑誌にも発表した。本研究課題の最大の目的は、中世の異界夢幻文学と黙示録の比較研究を基盤として、最終的に異界図像集を作成することにあるので、ロンドンの大英図書館やランベス宮殿図書館、オックスフォードのボドリアン図書館等に赴き、図像(細密画:miniature)が描かれている『ヨハネの黙示録』を中心に調査研究を行った。中世の『ヨハネの黙示録』写本の多くは、13世紀から14世紀にかけて作成された。一方、異界夢幻文学のラテン語原典は、12〜13世紀に最盛期を迎え、その中英語翻訳は15世紀頃に散見される。このように、有名な異界夢幻文学と黙示録写本の作成年代はほぼ重なっているので、両者を比較研究する価値は十分にある。しかし、黙示録写本は、国の貴重な財産でもあるので、一般公開されていない写本もあったが、著名な黙示録写本は、そのファクシミリを閲覧することができた。特に今年度の海外調査でわかったのは、現在、イギリスで黙示録写本の研究が盛んに進んでいる事である。中でも、Nigel Morganは、精力的に黙示録写本のファクシミリ化に取り組んでいる。この点から、本研究課題が時流に沿った新たな研究内容であることが改めて認識できた。
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Research Products
(2 results)
