2009 Fiscal Year Annual Research Report
ロシア的主体の系譜 現代ロシア文化の自己表象とその文化史・思想史的相関
Project/Area Number |
20520276
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
野中 進 Saitama University, 教養学部, 准教授 (60301090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貝澤 哉 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30247267)
中村 唯史 山形大学, 人文学部, 准教授 (20250962)
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Keywords | ロシア / 文化研究 / 映画 / 文学 / 宗教 |
Research Abstract |
平成21年度は前年度に引き続き、定期的な研究会の開催および国内外の学術会議での成果報告に努めた。研究会(10月31日、12月26日)では、野中進(代表者)、井上徹(協力者)、長谷川章(連携)、ヴァレリー・グレチコ(協力者)らが報告を行い、活発な討論を行った。また、基盤研究A「ヴォルガ文化圏とその表象をあぐる総合的研究」(代表者:望月哲男・北海道大学・スラブ研究センター・教授)と合同で、ロシア文化研究会合同研修『ヴォルガ/ロシア』(2月20-22日)を開催し、プロジェクト間や世代間の研究者交流をはかった。貝澤哉(分担者)が執告を行った。これらの研究会を通じて、本プロジェクトの研究計画に示された四つの研究分野、すなわち1)ナショナリズム、2)大衆文化、3)正教思想、4)文学の社会的機能に関して着実な前進を示している。 また、国際会議での成果報告も順調である。9月21-23日にモスクワの科学アカデミー世界文学研究所で開かれた第七回国際プラトーノフ会議で野中進はソ連時代のロシア作家アンドレイ・プラトーノフについて報告を行い、ロシアとそれ以外の国々の研究者と研究交流を行った。これは本プロジェクトの第4のテーマ「文学の社会的機能」に関わるものである。 平成22年3月4-5日には、ソウルで第二回東アジア・スラヴィスト会議が開かれた。そこでは野中と中村唯史(分担者)がそれぞれ報告を行い、韓国、中国、ロシアなどの研究者と研究交流を行った。とくに、野中は「ロシア文学とジェンダー」と題するセッションを組織し、本プロジェクトの成果報告にめた。 全体として見ると、平成21年度はプロジェクト第二年目として順調な研究実績み上げたと言えるものと思われる。
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Research Products
(4 results)