2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520316
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
牧 陽一 埼玉大学, 教養学部, 教授 (40241921)
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Keywords | 中国現代アート / 収租院 / 艾未未 / 798大山子芸術区 / 蔡國強 / 草場地 / 円明園十二支像 / 体制と芸術 |
Research Abstract |
当該研究の最終年度3年目である10年9月には北京「草場地」「798」などを調査した。艾未未に会い、中国現代アートとの関係、活動について話を聞くことができた。インタビューは翻訳整理した。また艾未未著「此時此地」の翻訳を依頼され、着手した。10年11月国立近代美術館地下講堂で「2010日中美術シンポジウム:美術とグローバリズム」が開催され、「グローバリズムと中国現代アート」と題して発表した。情報公開と労働価値の均一化をグローバリズムの主題とし、艾未未らの四川大地震責任追及の活動を支持することを表明した。この時点で、中国側からは「艾未未はただの不満分子であり芸術家とは認めない」という発言があり、筆者と対立した。11年4月3日に艾未未は逮捕拘留されたままである。現在は艾未未研究を進めるとともに釈放を求めている。 10年の日中現代アートの比較研究の成果は「埼玉大学紀要教養学部」に公表した。その後、黒ダライ児『肉体のアナーキズム』が公刊され、一挙に研究が深化した。今後もこの課題を掘り下げたい。さらに09年度の「草場地」ほかでの艾未未作品の調査などをもとに「三つの収租院」を発表した。革命伝統と現代アートの対立を浮き彫りにできたと自負している。日本は11年3月11日東日本大震災に見舞われたが、四川大地震とともに共通する課題を、全媒介を使って鋭角的に表現する趨勢は、共通した表現方法として意識されると思われる。 以上の研究成果は「埼玉大学紀要教養学部」やシンポジウムでの発表で公表できた。
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Research Products
(3 results)