2010 Fiscal Year Annual Research Report
1940年代中華圏における文学の複数性-地域・メディア・制度の視角から
Project/Area Number |
20520327
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今泉 秀人 大阪大学, 世界言語研究センター, 准教授 (00263343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星名 宏修 一橋大学, 言語社会研究科, 准教授 (00284943)
濱田 麻矢 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (90293951)
福家 道信 近畿大学, 文芸学部, 教授 (00156811)
宇野木 洋 立命館大学, 文学部, 教授 (40168737)
大東 和重 近畿大学, 文芸学部, 准教授 (60434859)
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Keywords | 1940年代 / 中国現代文学 / 地域文学 / 戦争 / 文学メディア / 文学制度 |
Research Abstract |
日中戦争と国共内戦を背景とする1940年代の中華圏の諸地域における小説や散文、演劇や映画、またそれらを規定し支える文学の場としての制度や人間関係を対象として、従来とは異なる視点から時代的特徴を以下の三つのテーマにおいて捉える本研究の、最終年度(平成22年度)の成果は以下のようであった。 1. 1940年代文学研究に関連する基礎文献の収集と解読(文献の整理と目録作成を含む) 『民国珍稀期刊』(北京・全国図書館文献縮微複製中心刊行)のうち、特に本研究にかかわりの深い重要文献である『文芸先鋒』(1942.10.10-1948.10?)〔マイクロフィルム〕を選び、今後議論を展開する素地となる資料を利用しやすい形に整える作業を本年度も昨年度に引き続き行った。 2. 共同研究参加者相互の情報交換と研究報告-三年間の総括的報告会 「地域」分科会(宇野木洋、星名宏修、松浦恒雄)は、中華圏文学の複数並立性といったような状況を地域という観点から明らかにする基礎的な作業を、「メディア」分科会(西村正男、藤野真子)は、活字化された文学と、文字化されない文学を相対化して見つめることによって、文学の商品化とそれをめぐる文学の変容とを解読する作業を、「制度」分科会(今泉秀人、濱田麻矢、福家道信、大東和重)は、移動し伝播し流通し変化する文学テクストと、受容者としての読者の諸相に着目し、文学制度に対するアプローチを、それぞれ行い、8月31日中国文芸研究会夏合宿の場において、包括的な報告会を行った。(報告者は、今泉、宇野木、松浦、藤野、西村、大東の6名であった)
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Research Products
(19 results)