2010 Fiscal Year Annual Research Report
山口大学所蔵和漢古典籍の書誌学的研究と分類目録の作成
Project/Area Number |
20520331
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
根ヶ山 徹 山口大学, 人文学部, 教授 (20218267)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 千佳 山口大学, 人文学部, 准教授 (50335759)
|
Keywords | 中国文学 / 国文学 |
Research Abstract |
国立大学法人山口大学が所蔵する和漢古典籍は、藩政期以来三百余年にわたり、防長二州の最高学府において連綿と蔵書形成されてきたもの、各部局の前身校から継承したもの、昭和24年5月に新制大学として発足して以降、懇意ある聚書家の捐贈により山口大学の収庫に帰したもの、先覚の尽瘁により意欲的に蓄積されたものから成る。これらのうち、目録の備わらない旧制高校収蔵書および人文学部所蔵漢籍について、基礎的データを収集し目録公刊を果たすことは、国書・漢籍から和刻本漢籍・朝鮮版漢籍に至るまで、数多のデータベースが構築され、公共の知的財産として研究者に提供されている現在、喫緊の課題であることは言うまでもない。これに加えて、すでに目録の備わる山口明倫館・棲息堂・若月紫蘭の諸文庫にあっても、目録の再編纂は必至である。上記目録はすべて、日本文学・中国文学の専家の手で編まれたものでなく、日本十進分類法に基づいて配列されたいわば仮目録に過ぎず、誤謬や脱漏も多い。内外の研究者に精確な情報を提供するためには、日本文学・中国文学の両領域における書誌学研究の現状を反映した、国書分類目録ならびに四部分類目録が作成される必要がある。 上述の経緯をふまえ、国立大学法人山口大学所蔵の和古書・漢籍を全面的に調査し、その実体を把握することが本研究の主たる目的である。研究代表者は漢籍・和刻本漢籍・朝鮮版漢籍の調査、研究分担者は和古書の調査につき、それぞれ中心的役割を果たし、更に研究協力者を雇用して、データの採録、入力、分類等に助力を仰いだ。 本年度は、平成20年度・21年度の両年にわたって行った未整理本の書誌調査、および既存目録から入力したメタデータに基づき、漢籍・和刻本漢籍は四部分類に、国書は国書分類に従って配列し、『山口大学所蔵和漢古典籍分類目録』の礎稿を完成させた。
|