2009 Fiscal Year Annual Research Report
台湾原住民族における言語環境の変移および言語転換(日本語から中国語へ)の実相
Project/Area Number |
20520342
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Research Institution | Tenri University |
Principal Investigator |
下村 作次郎 Tenri University, 国際文化学部, 教授 (20148670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚住 悦子 天理大学, 国際文化学部, 講師 (20465686)
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Keywords | 台湾原住民文学 / 言語環境 / 言語転換 / 日本語 / 原住民族エリート |
Research Abstract |
本研究は円滑に大きな成果をあげながら実施されている。平成21年度にあげることができた研究成果は次の通りである。 1.平成21年4月に『台湾原住民文学選7 海人・猟人 シャマン・ラポガン集/アオヴィニ・カドゥガヌ集』(草風館)を刊行し、全9巻の翻訳集が完結した。これによって台湾原住民文学を広く日本の文化界に紹介することができるようになった。と同時に、世界少数先住民族文学のなかでも注目すべき作品集となった。 2.研究協力者の〓相揚氏や霧社事件の遺族タクン氏やダッキス氏の協力を得て、2009年6月6日に日本台湾学会第11回大会で開催されたシンポジウム「台湾原住民族にとっての霧社事件」に参画した。下村はパネリストとして「『ガヤ』回復への歩み-霧社事件研究の意味を考える」を発表した。 3.同月9日に、天理大学で開催された中国文化研究会「現代台湾社会と霧社事件」で、タクン・ワリス氏と〓相揚氏により、それぞれ「台湾原住民族にとっての霧社事件」、「霧社事件を描いた現代歌舞」を発表いただいた。魚住悦子氏は通訳と解説をつとめた。その成果は、2010年3月発行の『中国文化研究』(26号)に掲載した。 4.9月に、埔里、霧社、清流(旧川中島)、中原を訪ねてフィールド調査を行い、霧社事件の遺族タクン氏やダッキス氏と意見交換した。 5.12月に、〓相揚氏の案内で、台中のパゼツへの集落跡を調査し、岸裡文書について理解を深めた。
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Research Products
(5 results)