2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520346
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
HEIKO Narrog Tohoku University, 大学院・国際文化研究科, 准教授 (40301923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 尚之 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (50214185)
中本 武志 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 准教授 (10292492)
宮本 正夫 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (30374979)
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Keywords | 意味図 / 格 / モダリティ |
Research Abstract |
今年度の重要な課題の一つとして、各種のデータベースの整備があった。「共格」と「道具格」に関して、構築がすでに進んでいたが、科研費を活用し、既存のデータに新しいものを加えたり、より良質なデータに替えたりすることができた。下記の業績の中の「図書」二件は、主にそうした今までの分析を利用した研究を反映している。ところが、今年度「共格」と「道具格」を中心とした「格」の研究の最も大きな部分を占めたのは、意味機能間のつながりに関して、意味機能拡張の方向性の認定であった。そのため多くの文献が必要になったし、科研費で購入できたからこそ、分析を行いえた。分析の結果、多くの意味間のつながりの場合、拡張の方向性が確定できることが分かった。この成果は、今年中にも雑誌で公表できる可能性が大きい。 モダリティに関しては、二つの方向で分析を進めた。ひとつは「共格」・「道具格」と同じ200言語のデータベースにおいて、特定な意味領域(可能、必然)の形態素と格支配の特殊なパターンを調査し、通言語間の規則性を見つけようとした。その成果は現在投稿中である。もう一つは、一つだけの言語、つまり、日本語において「勧誘形」の多義性を分析し、それに基づいて意味図を構築した。この研究は下記の「学会発表」の一件に当たる。これもいずれ論文にまとめて投稿する予定である。なお、もう一つの課題であった、意味図の自動計算に関しては、人材不足のため計画が十分に遂行できなかった。ただ、統計分析ソフトを購入したので、今後(来年度)は、ソフトの力を借りて、統計論的な分析を試みたい。
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