2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520346
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
NARROG Heiko Tohoku University, 大学院・国際文化研究科, 准教授 (40301923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 尚之 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (50214185)
中本 武志 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 准教授 (10292492)
宮本 正夫 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (30374979)
真田 治子 埼玉学園大学, 人間学部, 教授 (90406611)
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Keywords | 意味図 / 格 / モダリティ |
Research Abstract |
平成21年度は、本計画の初年度に続いて意味図・文法記述関連資料の収集およびデータベースの構築に努めた。今年度支出した物品費の殆どがその用途に割り当てられた。それによってデータベースの更なる改善が実現できた。 モダリティの分野では、モダリティと他のカテゴリーとの共時的・通時的関連を示す多言語のデータを集めた。それらのデータに基づいて、特にモダリティとヴォイスおよび所有との関連を示す意味図の構築に取り組んだ。ヴォイスの中では特に「自発」と「受身」が「可能」の表現につながり、所有が多言語において「必然」と「義務」の表現につながる。このような関係を図などで示した研究は今までなく、学界で好評を得ることが期待される。 また、昨年7月に研究代表者は第8回言語類型論学会隔年大会(2009年7月23~26日、カリフォルニア大学バークレー校にて開催)で他動詞と自動詞の派生関係について多言語間のデータと法則および日本語の中の史的変化のデータを合わせて研究発表を行い、同じセッションで類似したテーマについて発表した研究者や会場の方から貴重な助言と交流の機会を得た。この大会に先立って、代表者は、同じ場所で行われるアメリカ言語学会の2009Linguistic Institute(2009年7~8月)にも参加し、講師方と交流し、研究計画についての専門的なアドバイスを得ることができた。とりわけ、Bickel氏とJager氏が用いられた線形回帰分析による言語データの量的分析と、Matlock氏の実験的意味論が本研究にとって示唆に富むものである。更に、大会講師のHaspelmath氏(マックス・プランク研究所)が研究代表者に将来の共同研究を提案した。
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[Journal Article]2009
Author(s)
Narrog, Heiko
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Journal Title
The Oxford Handbook of Linguistic Analysis(Oxford University Press)
Pages: 401-423
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