2010 Fiscal Year Annual Research Report
中国黒龍江省におけるモンゴル族コミュニティーの言語接触と言語変容
Project/Area Number |
20520369
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
包 聯群 東北大学, 大学院・総合文化研究科, 学術研究員 (40455861)
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Keywords | 言語学 / 言語接触 / 言語変異 / モンゴル族 / コミュニティー / モンゴル語 / 中国語 |
Research Abstract |
平成22年には、主に富裕県とチチハル市およびその近郊、ハルビン市内とその近郊等を調査の対象とした。 (1)富裕県には現時点で2千人以上のモンゴル人が居住し、主に大泉村、小泉村に集中している。調査によって、ほとんどの人はモンゴル語ができず、学校側もモンゴル語教育を実行しておらず、年配者のみモンゴル語と中国語の混合言語を話していることがわかった。 (2)チチハル市およびその近郊等に5千人程度のモンゴル人が居住している。チチハル市民族中学校・高校は黒龍江省の各地域から生徒を募集しているが、モンゴル人生徒のすべてがモンゴル語を学んでいないことがわかった。近郊の高頭村には500人近くのモンゴル人が居住しているが、年配の方以外はモンゴル語ができなくなっている。こちらの言語は他の地域と異なり、ダグル語、中国語などの言語と接触があり、自らの特徴を持つことがわかった。 (3)ハルビン市内やその近郊等を調査した。ハルビン市内においては、ハルビン職業学院のモンゴル言語文学専攻において、モンゴル人教師や生徒について、アンケート調査を実施し、言語使用状況や言語意識を明らかにすることができた。そして、その近郊にあるモンゴル人居住地において、モンゴル人の言語使用状況を調べた。また、近郊にある和平牧場の五家子村を訪問し、モンゴル語の使用状況を確認できた。 以上の地域のモンゴル族コミュニティーについての調査を通じて、これらの地域における言語の特徴、および言語の消失が迅速に進んでいる実態を明らかにし、全体像を解明することができた。
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Research Products
(11 results)