2008 Fiscal Year Annual Research Report
英語における名詞指向表現の実態分析と英作文教育への貢献
Project/Area Number |
20520431
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福地 肇 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90015884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺川 照夫 東北大学, 高等教育開発推進センター, 教授 (50101522)
小川 芳樹 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (20322977)
西田 光一 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (80326454)
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Keywords | 英語 / 音声学 / 言語学 / 国語学 / 認知科学 / 名詞 / 節 |
Research Abstract |
本研究は、日本語による言語的発想が、統語上は節構造を用いて表現するのが普通であるのにたいして、英語による言語的発想では、名詞を主要部として従属節を従える複合名詞句構造および関連複文構造を好む、という作業仮説のもとで、日本語の節構造における代表的な意味関係が担う意味機能が、英語においてどのような内部構造をもつ名詞中心構造によって果たされることが多いかを明らかにすることである上記目的を達成するために、各研究分担者は、これまで個別に行ってきた英語学的研究のうち、「名詞を中心とする構造と意味解釈・メッセージの伝達」に関わる成果を「名詞を中心とする構造の特徴づけと名詞を中心とする表現形態から見た文法と英語表現教育の高度化」という視点から整理した。淺川は、名詞を主要部とする従属節構造の中に生じる助動詞表現と動詞・不変化詞の生起状況について意味論的・統語論的な分析を行い、小川は、生成統語論の手法を用いて、統語的に名詞句として特徴づけられる言語表現について、日英語の比較対照分析を行った。西田は、ポライトネス理論、メタファー・メトニミーの視点から、複合名詞句構造の従属節内に見られる、主として述語表現上の特徴について語用論的考察を進めた。これに並行して、福地は、「英語における名詞の多使用性」という言語表現上の視点から、これまでは個別作業において取り上げられなかったが、類似機能をもつ可能性のある名詞を主要部とする句構造を分析の範囲に含め、名詞中心構造の統語的・意味的性質の整理を試みた。具体的には、大学院生の助力を得て、ブリティッシュ・ナショナル・コーパスなどの電子コーパスを利用して資料を収集するとともにその整理を行った。同時にコーパス関連学会に出席し、情報の交換を行うとともに、データ分析の妥当性を問う作業を行った。
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Research Products
(3 results)