2009 Fiscal Year Annual Research Report
ITを活用した海外への日本語教育支援方法のローコストモデルの研究
Project/Area Number |
20520460
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
藤村 知子 Tokyo University of Foreign Studies, 留学生日本語教育センター, 准教授 (20229040)
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Keywords | 遠隔教育 / Web会議システム |
Research Abstract |
情報通信技術の発達と普及に伴い、途上国の大学においても、プロジェクタ等の設備が教室に設置されるようになった。大学に標準的に備えられている設備と通信回線を利用し海外の日本語学習者へローコストで支援する方法を探るのが本研究の目的である。 海外と日本を結ぶ手段として、計画当初はSkypeを予定していたが、ビデオチャットが2地点に限られること、個人のIDを使用することが日本語授業という枠組みの中でそぐわないことから、マニュアルやサポート体制が整っているビデオ会議システムを利用することにした。また、語学授業に重要な音声の品質の確保に努め、個人のIDを使わずに相手方に連絡をとれるようにした。 リアルタイムで結ぶため、時差があまりなく、日本語学習者の多い中国での利用を試みたが、日本語教師が不足している教育機関は、設備面でも情報機器が整備されていないため、プロジェクタ、スピーカー、モバイル無線LANルーターを持ち込まなければならない状態で、双方向でのやりとりは難しい状態であった。また、語学の授業において、インターネット回線を通じて日本語母語話者と直接話し合うというスタイルも配慮を要する。 プロジェクタの普及は進んでいるが、特別教室に限られていたり、さらにインターネット回線と組み合わせて使えるようになっていない現状を鑑み、「母語話者と話し合う」という学習環境の提供方法の更なる検討が必要である。
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