Research Abstract |
自己モニターを活用した音声教育のための教材のうち,紙媒体教材について,大部分をコンピュータ教材に移植した。自己モニターを活用した音声教育は,従来のような,授業中にターゲット音声が決められ,そのモデル音声を聞いて,それを即座に正しく繰り返すことを要求される方法とは異なり,学習者がターゲット音とその類似音との違いについて学習者自身で判断し,独自の基準をもって聞き分けたり,言い分けたりすることを目指す。しかし,授業中に教師によって,紙媒体を用いて教育が行われると,授業時間しか学習することができない。そこで,紙媒体ではなく,コンピュータ教材に移植することを考えた。これにより,学習者が時間や場所にしばられることなく,学習ができたり,モデル音声を学習者が望むだけ聞けたりすることや,モデル音声と自身の音声を容易に聴き比べることができるなどのメリットがあるからである。 また,東京などで,その使い方や指導方法について,講演,研修,研究発表を,沖縄において研究発表を行った。また,平成21年度4月および5月に出版予定の書籍でも,自己モニターを活用した音声教育の方法やそれを行った実習生の問題点について紹介している。これらにより,自己モニターを活用した音声教育の方法や教材の使い方について一定の理解が得られたと考えられる。 今後,さまざまな学習者の誤用の傾向や独自の基準などの大量のデータを収集することができると考えられる。
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