2010 Fiscal Year Annual Research Report
日印・日本語教育支援プログラムの開発に関する基礎研究
Project/Area Number |
20520464
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
近藤 彩 政策研究大学院大学, 政策研究科, 准教授 (90377135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 岸卿 政策研究大学院大学, 政策研究科, 客員准教授 (30467063)
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Keywords | 日本語教育 / 異文化理解 / インド |
Research Abstract |
本研究は、年々日印関係が深まる中、インドの日本語教育の現状が、学習者と企業のニーズに合っていないという指摘を踏まえ、その改善に向けて日印間のビジネス上の問題点を探ることを第一の目的とする。その上で、シラバスや日本語を教える際に必要となるリソースリストを開発し、具体的な支援の方向性を打ち出すことを第二の目的とする。22年度は、以下の研究を行った。 (1)インド国内におけるビジネス・コミュニケーション上の問題点に関する調査 インド国内で就労しているインド人と日本人、国内在住のインド人(ブリッジ人材を含む)に関するデータ分析を行った。さらに、ビジネスで重要な役割を担う通訳に対して調査を行い、通訳(インド人)として必要な資質や求められる能力の解明を行い、アジアの枠組みで整理し世界日語教育大会等で発表した。 (2)日本語教育現場における実態調査 通訳に必要な能力の解明を踏まえ、インドの教育機関で使用されている現行シラバスの質的分析を通じて改善点を検討した。さらにインドの通訳養成プログラムをインド人教師等と計画、実験授業を行い検証し、成果と今後の課題を社会言語科学会で発表した。 インドの日本語教育現場の現状を、インド人と日本人教師へのインタビューにより明らかにした。インド人に適した学習方法についての知識やリソース教材が不足していることが示されるとともに、これまでの調査研究からコミュニケーション能力と問題解決能力、課題達成の視点が重要であることがわかった。そこで教材の開発に取り組み、一部を論文や日本語教育学会で発表した。ビジネス日本語教育を活性化するために、日本語教育学会等と連携をし、ビジネス日本語研究会を国内でたち上げ、年3回の研究会を企画し教師間等のネットワークづくりを行った。
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Research Products
(7 results)