2009 Fiscal Year Annual Research Report
学習者の音環境に影響を受け難い第二言語習得システム
Project/Area Number |
20520472
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
苣木 禎史 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (50284740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐川 毅 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (30160229)
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Keywords | 言語学習システム / e-learning / 雑音抑圧 / 非同期信号 / 多点観測 / マイクロフォンアレー |
Research Abstract |
本課題では,発話訓練機能を有する言語習得システムにて,ヘッドセットを不要とする環境での快適なシステムを実現することを最終目的としている。従来の音響技術では,一端末ごとに,多くの素子を利用する方法が現実的であったが,学習者が利用する個々の端末に用いるにはコストがかかる。また,各チャネル間の電気的系を一致させるために,校正も必要となり,現実的な方法とは言えない。そこで,特殊なハードウェアを増設せずに,各端末に標準的に利用されているオーディオ端子による音環境収集を行い,発話の評価精度を向上させることを目的としている。 本年度は,環境音を多点観測し,遅延特性を加味した信号特性が類似しているフレーム信号の検出を可能とする時間のズレを考慮した類似信号検出技術を開発した。また,無響室内での特性計測と,幾人かの学生が隣接して着席する環境での計測を行った。隣接話者の発話が対象学習者のマイクロフォンでも,認識に影響を及ぼすレベルでの混入しているため,開発した時間補正技術とスペクトルサブトラクション法を併用して雑音抑圧の可能性を探った。結果,時間補正技術はある程度の精度をもって補正できるが,完全な時間同期が取れていないチャネル間信号の特性を加味した雑音低減手法をさらに研究する必要性があることがわかった。
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