2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本語母語話者の韓国語学習用コロケーション辞書構築のための基礎的研究
Project/Area Number |
20520490
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
南 潤珍 Tokyo University of Foreign Studies, 大学院・地域文化研究科, 准教授 (30316830)
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Keywords | 言語教育 / 日韓対照言語学 / 韓国語教育 / コロケーション / 辞書学 / 対照語彙論 / コーパス / パラレルコーパス |
Research Abstract |
本研究は日本語と韓国語のコロケーションについて、その語彙・統辞的対応関係を検討することで両言語のコロケーション構造の類似点や相違点を明らかにし、日本語母語話者の韓国語学習用コロケーション辞書を構築するための理論的、実践的基礎を提供するものである。そのため本年度は以下の項目に分けて研究を行った。 1) コーパスの整備 既に収集された韓国語の新聞記事テクストと小説、その日本語訳のテクストに加え、公開されたコーパスを中心として多様なジャンルの対訳コーパスを収集し、整備した。また均衡性と信頼性の保たれた日本語のコーパスを構築するため、テクストの入力作業を行った。 2) 注釈コーパス(tagged corpus)の構築 韓国語および日本語の形態素分析システムを用いて対訳コーパスの注釈を行った。 3) コロケーション抽出のための中心語選定 対訳コーパス(tagged corpus)からコロケーション算定の基準となる語彙リスト作成し、コーパスの頻度、既存の教育用語彙目録を参考とし中心語を選定した。 4) 日韓対照研究においてのコーパスの利用方法を以下の点を中心にまとめた。 ● 対訳コーパス構築における問題点:特に日韓テクストの対応関係のズレの問題 ● 原語テクストと翻訳テクストにおける語彙量、語彙頻度の違い 以上の作業とあわせて、韓国語教育においてのコロケーション辞書の位相と日韓対照語彙情報の有用性について論じた論文を国際ワークショップにて発表した。この論文は、日韓の言語・文化専門図書への掲載が予定されている。
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