2008 Fiscal Year Annual Research Report
自律的学習者を育てる英語多読・多聴授業の開発と普及
Project/Area Number |
20520493
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
酒井 邦秀 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 准教授 (80092609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ERIC Hauser 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (30361827)
金子 克己 電気通信大学, 技術部, 技術専門職員 (90377036)
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Keywords | 多読 / 多聴 / シャドーイング / 多読的ライティング / 多読的リスニング |
Research Abstract |
電気通信大学の1年次生120人、2年生80人、3年生40人を対象に、多読および多聴による自律的学習を支援する授業を行なった。これまでの多読・多聴授業の開発により、研究の基盤はすでにできていた。その多読および多聴は「細部にこだわらない、わからない部分は無視する、自分に合わない本や音声素材は途中でやめる」という三原則に基づくものである。また多読素材はこれまでの英語教育の常識を破って、英語国の幼稚園児向けの絵本からはじめ、1年間に数百冊から1000冊を越える量を読むものである。これにより従来の英文和訳に寄らずに英語を英語のまま読み進めることができることが判明している。典型的な成果としては、3年次の10月からこのような多読を開始したある学生は、後学期終了時までに1000冊を越える絵本を読み、3年次終了時に受験したTOEICで380点、4年次5月に490点、6月には580点と上昇した。また1年次4月から受講した学生の中には2年終了時にHaryy Potterシリーズの原著を朗読CDを聞きながら楽しむ学生が3人出ている。これは前述の三原則に基づく多聴の成果と考えることができるが、CDを聞きながらの読解速度は1分間に170語から180語に達している。多読クラスを経験していない大学生が英文を読む速度は速くて1分間50語程度であり、その速度でも遅すぎて読了はむずかしいことを考えると、多読多聴による理解の速さが推察できる。またこうした成果により、多読・多聴は2005年3月の「教室で読む英語100万語」(神田みなみと共著、大修館書店)以来中学高校大学に広がりをみせており、研究代表者は日本各地に招かれて多読・多聴授業に関する講演、授業指導をしている。2008年9月には1ヶ月で9校に招かれ、研究課題の成果を広めた。
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