2008 Fiscal Year Annual Research Report
音楽を使った英語教育及び異文化コミュニケーション教育
Project/Area Number |
20520505
|
Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
宮下 和子 National Institute of Fitness and Sports in Kanoya, 外国語教育センター, 教授 (20182016)
|
Keywords | 英語教育 / 音楽 / 異文化コミュニケーション / 日米交流 / アメリカ研究 / スティーブン・フォスター / 異文化翻訳 / ポップス |
Research Abstract |
2008年の米国大統領選におけるオバマ氏勝利の背景には、多くの音楽家を含む草の根活動が大きな力となった。12月に発表されたCDアルバム,YES,WE CAN-Voices of a Grassroots Movementには、オバマ次期大統領や故キング牧師の演説も織り込んだ18曲が収められていた。そうした米国の音楽情報を、所属大学や公開講座、放送大学での面接授業等で取り上げ、「アメリカ」を体験させ、米国史と連動する音楽を通した米国理解の…助とした。また、実践活動を九州地区一般教育協議会で発表し研究の意義を公開し議論の場を持った。 新たな音楽教材作成には至らなかったが、3月に米国デンバーで開催されたアメリカ音楽学会に出席した際、フォスター研究者でピッツバーグ大学のルート博士と意見交換し、多大な示唆を得た。また、同大学のプロジェクトAoross the Timeの翻訳の可能性と、同氏の執筆予定のフォスター書の和訳を含む今後の共同研究について展望した。また、2009年8月に開講予定の教員免許更新講習「英語教育と異文化理解」に、本研究の成果を導入する異議を確信できた。 一方、鹿屋市異文化理解講座として、東京のアーティスト對中淳一氏を招き、全国的に人気ある「レクチャー・コンサート」を予定していたが、鹿屋市側の都合で中止され、「地方」の限界を感じた。とはいえ、平成21年度授業交流(単位互換)特別開設科目(コーディネート科目)として、「ポップスで学ぶ総合英語と異文化コミュニケーション」(9月10-13集中授業)を開講し、鹿児島県下12の高等教育機関及び一般市民に研究成果を還元する予定である。可能ならば「レクチャー・コンサート」の実現に向け努力したい。 結論として、ともすると娯楽としてのみ取られがちなアメリカ音楽を、米国を統合的に理解し、かつ戦略的な異文化交流手段として研究し続ける意義を実践することができた。
|
Research Products
(8 results)