2009 Fiscal Year Annual Research Report
Intelligibilityを高めるための発音指導法および評価尺度の構築
Project/Area Number |
20520520
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
小田 節子 Kinjo Gakuin University, 人間科学部, 准教授 (30364665)
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Keywords | intelligibility / 英語の変種 / 日本人英語 / 変種への慣れ / 母音の長さのコントロール / モデル |
Research Abstract |
日本人が世界に通じる英語を使えるようになるには、日本人の持つ様々な特性を加味して、現実的に到達可能な英語学習のゴールの設定が不可欠である。本研究では、「聞き取りやすさ/通じやすさ」の視点から、評価尺度を構成する。Intelligibility, Comprehensibility, Interpretabilityの側面から、各6項目、計18項目を作成し、日本人の英語話者のスピーチに関して調査を行う。平成20年度に、シンガポール、ニューヨークで収集した、日本英語の聞きやすさに関するデータを改めて検証し、更に精度を増した結果を得ることができた。まず、日本英語の話し手側の要因として,母音の長さ、質、子音の質、語句のアクセント、その他について検証したが、その結果、他にも要因はあるものの、最も聞きやすさに影響を与えているのは母音の長さのコントロールだということがわかった。他方、日本英語の聞き手側の要因としては、特にこれといった要因は抽出されず、よく言われる「多様な英語変種への慣れ」は、聞きやすさにはそう影響しないことがわかった。これまでは、とにかく聞き手側が、様々な英語の変種に慣れることは、様々な要因から大切、という見方がほとんどであったので、これをもう一度吟味、検証する結果が出たことは意義深いと考えられる。これを機会に、それでは英語教授の現場では、徒に多数の変種にふれることよりも、かえって、「モデル」となるものを精選して、教授の指針とするのがよいことであるのか、更に研究を深めていきたいと考える。
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Research Products
(3 results)