2009 Fiscal Year Annual Research Report
中級英語学習者の比喩的思考の分析に基づく慣用表現指導・学習材の開発
Project/Area Number |
20520535
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Research Institution | Tokai Gakuen University |
Principal Investigator |
青谷 法子 Tokai Gakuen University, 経営学部, 准教授 (00278409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀山 太一 岐阜工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (60214558)
杉野 直樹 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (30235890)
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Keywords | 第2言語習得 / 言語転移 / 類推 / 形容詞 / 動詞 / 多義 / 比喩的思考 / e-learning |
Research Abstract |
1.本研究の意義および重要性 第2言語学習において、学習者が未知の言語に取り組むとき、彼らは通常、母語やそれ以外の知識と関連付けて覚えようとする。母語と第2言語との間に通言語的類似点が存在する場合は、母語の知識を第2言語学習に応用することは目標言語の習得を容易にし、学習時間も短縮できるが、逆の場合は、その有用性は限定的であると言え、日本人英語学習者の置かれている状況は後者である。これまでにおこなった多義形容詞の語義習得に関する調査から、日本人英語学習者は日本語と英語との意味的共通点をほとんど認識しておらず、母語における語彙体系を英語学習に生かせないでいるという知見が得られている。したがって学習を促進させる可能性のある抽象度の高い、認知レベルでの類似性に気づかせるためには、学習者に対し明らかな方法で学習者にそれを認識させる必要がある。 2.平成21年度の具体的研究内容 20年度開発を行ったe-learning学習プログラム「形容詞ソムリエ」を利用することによって、学習者の抱く日本語と英語の認知的距離感がどのように変化するかについて、(1)学習の楽しさ、(2)自尊感情、(3)自己評価、(4)動機付けの4つの観点から分析を行った。その結果、(1)(2)(3)の観点について学習後に有意な向上が認められた。さらに本プログラムを利用した学習の前後で、学習者の学習方略に変化が現れるかどうかについて分析を行ったところ、類推方略、熟考方略、作業方略のいずれにおいても有意な正の変化が認められた。
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Research Products
(6 results)