2008 Fiscal Year Annual Research Report
英語比喩表現の量的・質的調査に基づく英語力育成のための教材システムの開発
Project/Area Number |
20520536
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Research Institution | University of Human Environments |
Principal Investigator |
岡 良和 University of Human Environments, 人間環境学部, 教授 (00213918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 眞須美 神戸芸術工科大学, 名誉教授 (80212504)
石川 慎一郎 神戸大学, 国際コミュニケーションセンター, 准教授 (90320994)
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Keywords | 英語比喩 / 量的研究 / 質的研究 / コーパス / 英語力向上 |
Research Abstract |
20年度は、日本の中学校、高等学校のすべての英語教科書を収集した。さらに、外国語として英語を教えているアジア諸国として、韓国・中国・台湾の教科書や、オーセンティック教材という観点から、アメリカ、イギリス、オーストラリアの教科書や教材を収集した。そして国内の教科書の約60%を網羅するコーパスや、国外の英語教科書を総覧するコーパスを作成した。 統計的手法をふまえつつ、直喩については、like, likely, look like, as, as if, a kind of, seem to, appear toなどをマーカーとして、コーパスから高頻度比楡表現を定量的に抽出する手法により、国内教科書と国外教科書の比較や、国内教科書の上級、中級、初級レベルでの調査、中学から高校の年次ごとの調査を行った。また、動詞の意味拡張による比喩表現の調査対象として、take, make, put, get, bringなどの動詞とin, into, out, from, to, on, up, down, by, withなどを組み合わせた表現を選出した。 以上の作業により、本研究の課題である、 1.定量的アプローチにより、高頻度の重要比喩表現を抽出し、教育用リストを作成すること。 2.定性的アプローチにより、重要比喩表現に存在する発想のパタンを明らかにすること。 に本格的に取り組むことができるものと考える。 上記1.2.のような定量的研究と定性的研究を組み合わせたアプローチによって、客観的にデータを収集することとデータを意味の関連性に基づいて分析を行うことを可能にし、これにより英語教育における効果的な比喩指導の方法論を確立するための基礎が確立できると考える。今後、日本の英語教育という環境の中で、どの比喩を、どのような順で、どのように指導すべきか、ということについて指針を出すことを目指す。
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