2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520563
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
菅原 憲二 Chiba University, 文学部, 教授 (00162850)
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Keywords | 日本近世史 / 地方城下町 / 都市史 / 文書目録 / マチ会所 |
Research Abstract |
(1)城下町田辺の中心であり、富裕な町人の集住したチョウでもあった竹屋町の文書調査を文書が収蔵されていた場所、容器の伝存状況を記録しながら調査した。それと平行して千葉大学の院生・学生をはじめ、現地舞鶴市で活動する舞鶴地方史研究会会員の協力を得て文書目録作成を行った。 (2)上記の現地で作成した目録を、刊行準備および点検のため、データベースソフトを使用して入力する作業を千葉大学の菅原研究室で進めた。データベースソフト入力点数は累計で2300点を超えた。 (3)旧田辺城下の惣年寄逸見家文書について聞き取り調査を行い、家屋敷所蔵者に調査を依頼したが遺憾ながら不調に終わった。 (4)竹屋町および隣町の平野屋町文書をマイクロフィルムに撮影して蒐集した。ただしこの作業はまだ完了していない。マイクロフィルム化した文書をデジタル画像化する作業を一部行って、将来の公開のために備えた。 (5)城下町の都市運営に関する研究会を開催し、主として竹屋町の年寄が記した一八世紀後半以降の勤め方の記録(原題は「御用表被仰付控」、「役用日記」、「諸事役用日記」などと記されている)の解読、翻刻作業を進めている。これらの記録には一八世紀半ばに本町九か町の年寄である月行事たちが、藩側に願い出てマチ会所が初めて設置される経緯が判明するほか、その後での惣年寄の設定など、都市行政の変化を検討できる興味深い史料が多く含まれている。
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