2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520584
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松尾 雅嗣 Hiroshima University, 平和科学研究センター, 教授 (40106787)
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Keywords | 原爆文学 / 自筆資料 / デジタル化 / 資料目録 / 電子画像 |
Research Abstract |
研究初年度の20年度においては、次年度以降の研究遂行と成果の取りまとめのための準備作業が中心であった。峠三吉関係資料については、書簡と日記の画像目録作成の作業を進め、CD、HDなど電子媒体上で、目録と索引双方から直接該当の電子画像を呼び出せる形式に変換を進めた。この作業は現在8割がた完成した。また峠三吉の他の資料についても、画像と目録をリンクする作業を進めた。原民喜資料については整理の作業と画像と目録のリンク作業を行った。 これと並行して、研究の深化のために、他の研究者、研究機関の電子画像化の情報の収集と、情報交換を行った。ひとつは、チェルノブイリの原発事故に関する自筆資料の保存と電子化、沖縄県平和祈念資料館とひめゆり平和祈念資料館における沖縄戦に関する自筆資料の保存と電子化について情報を収集した。また、広島・長崎(原爆投下)、チェルノブイリ(原発事故)、ビキニとセミパラチンスク(核実験)について、核の被害関連資料の収集、整理、保存を目的としてシンポジウムを組織した。そして、本研究の趣旨に鑑み、これらの報告に加え、カザフスタン・セミパラチンスク核実験被害者の聞取り調査を加え、その成果を『核の被害再考』(広島大学平和科学研究センター研究報告41)として刊行した。 これに加えて、被爆者の手記電子化の一環として、広島原爆投下時の初期避難において、広島の川と橋がもつ意義、黒い雨の記憶についても手記にもとづいて分析し、論文あるいは学会報告として公表した。
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Research Products
(4 results)