2009 Fiscal Year Annual Research Report
出土資料の分析による古代東アジアの服飾制度と社会秩序
Project/Area Number |
20520612
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小林 聡 Saitama University, 教授 (40234819)
|
Keywords | 魏晋南北朝・隋唐 / 出土資料 / 壁画 / 人物俑 / 博物館所蔵人物俑 / データベース |
Research Abstract |
本研究は、紀元後1世紀頃から8世紀頃の間(中国史で言えば後漢~盛唐時代)の、東アジア各国(主として高句麗などの朝鮮半島諸国、及び日本列島、できれば新疆を含む内陸アジア)における社会の変化を、出土資料を活用しつつ、服飾の変化という観点から分析・考察見していこうとするものである。 平成21年度は、下記のような内容で研究を進めた。 (1)初年度に引き続き、中国史の資料として、漢代から唐代に至るまでの画像資料(壁画・人物俑など)、及び東アジア諸国に関しても同時期の画像資料を、図録などを購入して収集した。収集した画像資料について服飾史研究に必要な部分をスキャンし、デジタル化した。 (2)本年度は、補助金を使用して、通訳及び撮影助手各一名を帯同して、中国出張を2回行った。1回目は遼寧省の瀋陽市の遼寧省博物館と遼陽市の遼陽博物館であり、2回目は陜西省西安市の陜西省博物館と西安博物院、及び臨潼の兵馬俑博物館である。また、私費にて河南省を旅行した際には洛陽博物館及び洛陽古墓(古代芸術)博物館を訪問し、四川省を旅行した際には、成都市の四川省博物館と広漢市の三星堆博物館を訪問し、人物俑などを大量に撮影することができた。 (3)現在(平成22年4月時点)までに、後漢時代から盛唐時代に至るまでの服飾関係資料を約6500点の画像データとして収集することができた。図録や現地撮影によってデジタル化した資料を、作成された時代、出土地点などを基準に整理したその際、大学院生を雇用して、画像データの整理を行わせた。
|