2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520613
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山内 民博 Niigata University, 人文社会・教育科学系, 准教授 (40263991)
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Keywords | 朝鮮史 / 韓国史 / 戸籍 / 身分 / 僧侶 / 東洋史 |
Research Abstract |
本研究課題は、19世紀末から20世紀初頭の朝鮮で作成された新しい様式の戸籍=新式戸籍の史料的性格を検討し、この時期の朝鮮国家の戸口把握・支配の特質と、戸籍にあらわれる朝鮮社会の様相を歴史的に明らかにすることを目的としている。本研究は、朝鮮新式戸籍の調査・収集と戸籍データの分析、および戸籍に関連する史料の検討が具体的内容となる。研究初年度である本年度の成果・内容は次のとおりである。 史料の調査・収集作業としては、国内では学習院大学の新式戸籍の調査のほか、国立国会図書館、大阪府立中之島図書館などで戸籍関連資料の調査・複写をおこなった。韓国ではソウル大学校奎章閣韓国学研究院および国立中央図書館、ソウル歴史博物館などで新式戸籍、旧式戸籍、戸籍関連資料の調査・複写をおこなった。 史料の分析・成果の公表としては、本年度は新式戸籍のうち僧籍についての分析を中心に作業を進めた。僧籍の歴史的性格を明らかにするため、旧式戸籍大帳の寺・僧記載についてもあわせて検討した。その成果として「朝鮮後期戸籍大帳僧戸秩及び新式戸籍僧籍の性格(上)」を発表した。この論文は旧式の大丘府戸籍大帳、蔚山府戸籍大帳と新式蔚山僧籍を分析対象に、寺・僧把握の推移と寺・僧の具体相を検討するものである。本年度発表分(上)では、17世紀から19世紀後半にかけての大丘府戸籍大帳が僧を一般戸口とは異なる集団として把握する傾向がしだいに強まっていたことなどを明らかにした。
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