2009 Fiscal Year Annual Research Report
前近代東アジア国際商業の担い手と広域ネットワークの形成
Project/Area Number |
20520627
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Research Institution | Osaka University of Economics and Law |
Principal Investigator |
華 立 Osaka University of Economics and Law, 教養部, 教授 (20258081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伍 躍 大阪経済法科大学, 教養部, 教授 (60351681)
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Keywords | 東洋史 / 東アジア史 / 国際商業 / ジャンク商人 / 広域ネットワーク |
Research Abstract |
平成21年度はおもに以下のような研究活動を行った。 1.引き続き清代ジャンク商人に関する諸情報を収集・整理し、これまでのデータベースをさらに補足した。 史料の収集はおもに海外でおこない、北京市の中国第一歴史档案館、台北市の国立故宮博物館付属文献図書館および中央研究院諸図書館において「銅商」、「官商」、「民商」にまつわる各種史料を収集し、その一部を複写した。また、17世紀後半から18世紀前半にかけて長崎に来航した唐船船頭の諸情報をデータベースとしてまとめた。 2.上記の作業を土台に、清代ジャンク商人集団を、(1)官商、(2)民商(額商)、(3)船頭のジャンル別で考察し、その実態と特徴について分析を試みた。 3.『華夷変態』に見られる清代中国の諸情報を集約・分析し、当時の中国社会(とくに沿海地区)の在り方を理解する手掛かりの一つとした。その成果の一つとして、2009年7月、「従日本的唐船風説書史料看康煕二十九年的烏蘭布通之戦」と題した研究発表を、「海峡両岸清代満蒙聯姻與辺彊治理」学術討論会(中国・フフホト市にて)の席で行った。 4.研究分担者伍躍は、中国第一歴史档案館、中山大学図書館などに所蔵されている清代海洋関係史料をさらに調査・収集するとともに、沿海地域の行政管理という課題に焦点をあて、国家の海洋政策の遂行にかかわる沿海地域の治安行政、および沿海地域住民の海上生産活動に対する管理制度をテーマとする論文をまとめた。
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Research Products
(5 results)