2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520639
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
徳橋 曜 University of Toyama, 人間発達科学部, 教授 (30242473)
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Keywords | イタリア中世 / フィレンツェ / 領域支配 / 都市法 / 環境意識 / ポデスタ / 14世紀 |
Research Abstract |
本年度は領域支配の中心としてのフィレンツェの都市整備について考察をまとめたうえ、3回の出張を通して、フィレンツェ国立文書館における史料の調査と収集を行った。第1回の調査では、フィレンツェの都市法から領域支配に関する意識や都市の位置づけに関する意識を探るべく、Statuti del Comune di Firenzeシリーズに含まれる14〜15世紀の都市法を調査し、1355年法に初めてコンタードの行政機構であるレーガ(同盟)とその構成についての詳述が見えることを確認した。更に俗語の都市法とラテン語の都市法とを比較し、異同を検証した。第2回の調査ではこうした結果を受け、アレッツオでの調査を変更して、引き続きフィレンツェの1415年法を調査すると共に、既に検討中の領域共同体条例改変記録の一帳簿(Miscellanea Repubblicana 144)について、領域行政と無関係であるにもかかわらず挿入されているフィレンツェ学問所のギリシャ語教師雇用記事の背景を検証するため、学問所に関する政策・決議の記録やSignori e collegiシリーズに含まれるいくつかの史料の内容を検討したが、現在のところ雇用記事の背景となる記録は確認出来ていない。第3回の調査は、第2回の調査を補足するものとして行い、領域支配政策に関わるUfficio delle CastellaおよびMonte comune e graticole, Parte IIのシリーズの複数の史料を調査した。その内容分析は現在進行中である。また、都市整備や領域行政に関する諸史料を含むCapitano di Parte Guelfa, Numeri Rossiのシリーズの記録を調査し、14世紀中葉に領域の道路や橋の管理・維持にフィレンツェ政府が大きな関心をはらい、細かな規定を設けていたことを検証できた。
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Research Products
(1 results)